ローマは一日にして成らず。
皆さまこんにちはりゅうたろうです。
さて今回は、「運動を継続するための習慣づくり」をテーマにまとめさせていただきました!
「食べないと生きていけない」食事や、「眠らないと機能しない」睡眠と違い、運動はしなくても生活ができてしまうので、生活の中での優先順位は低くなってしまうのかもしれませんし、「お腹がすく」といったような分かりやすい体からのサインもないので、「必要に迫られて運動をする」ということもおきにくいでしょう。
しかし、体を動かしたことの爽快感や、身体中がリフレッシュする気持ちは、運動以外ではなかなか得られないことも事実です。
逆に運動不足による体への悪影響があったり、
想像もしていなかったようなメリットが豊富にあるのも事実です。
そんな運動によるメリットを最大限に享受するためには、何より継続をすること=「習慣」を手に入れることが一番大事になります。
運動をしないことの影響
死亡リスクの上昇
身体活動の不足は、日本人の死亡原因の第4位にまで昇ってきています。
また、世界中の死亡の9%は体を動かすことで解消できることがわかっていたりもします。
様々なものが便利になり、昔より体を動かさなくても簡単に生きていける社会になりましたが、その代償が病気や死亡というのはとても皮肉なことです。
狩猟民族とし活動をしていた、600万年前は、獲物を追い、住む場所を移り歩かねば生きていくことができませんでした。活動をしないということは死を意味していたのです。
不思議な話ですが、人間の脳や体の作りは、その600万年前と大きく変わらないとも言われています。人は活動をすることで生命を維持できるようになっているのです。
医療の発達により寿命は圧倒的に伸びてきていますが、健全に生きていくために「運動」は不可欠と言えるでしょう。
また、仕事以外の余暇の時間での体を動かす量と死亡リスクについての研究があり、体を動かす量が多いと、全く体を動かさない人に比べて、死亡リスクが20〜39%低いということもわかっています。
メリットを享受することができない
当然、適度に運動をすれば心身に良い影響を与えてくれます。
「エネルギーを消費する(太りにくい)、体力がつく、楽しい」といった当たり前に実感や認識のあるようなものから、下記のような「そうだったんだ!」というような魅力的な影響も持っています。
・ストレスを取り払うことができる
・集中力を高めることができる
・モチベーション向上につながる
・うつ病の治療や予防となる
・記憶力を向上させることができる
より詳しい内容は、ひとつずつこちらで解説をしておりますが、運動をしないとこのような魅力的なメリットを享受できないというのはもったいなく感じないでしょうか。
運動することは、薬やサプリメントと違い、お金もかからず、副作用もない、素晴らしい健康商品なのです。
座りっぱなしの悪影響
「運動は定期的にしっかりやっているよ!」という人にも一つ注意があります。
それは「座っている時間」です。
最近の研究では、「座っている時間」が長いと、様々な病気のリスクや、死亡の危険性を増やすことがわかっています。一説によれば、座っているよりも、立ったり歩いたりする方が、代謝や血管機能を正常に保てるからともいわれています。
一番いいのは、「体をよく動かしている人で、座っている時間も短い人」。
一方で、週の活動量が多い人であっても、座っている時間が長い(1日8時間以上)場合、死亡リスクが10%増えることがわかっています。
電車ではなるべく立つ、立ち仕事である家事を積極的にやるなど、生活の中で、自分に合った方法で、どうしたら1分でも座る時間を短くできるか、考えてみるのも良いですね。
運動は「継続」することで力を発揮する
1回の運動でも、爽快感や達成感を得られ気持ちがいいかもしれませんが、運動のメリットを最大限に享受するためには「継続」が不可欠です。
なぜかというと、運動することによって得られるメリットである、ホルモン分泌や脳機能の向上などの影響は、継続的に行うことで、徐々に成長をしていくと言われているからです。
代表的なものを3つご紹介させていただきます。
ストレスホルモンである「コルチゾール」
脳は、なんらかの脅威やストレスを感じると「コルチゾール」というストレスホルモンを放出します。
(今回は、コルチゾールの詳しい説明は省きますが、ストレスが過剰になったときの身体反応は皆様もご想像がつくかと思います)
ランニングやサイクリングなどの「運動」をすると、それを続けている間は「コルチゾール」の分泌量が増えます。なぜなら、肉体に負荷がかかる活動は一種の「ストレス」だからです。
しかし、運動が終われば、身体はもう「ストレス」を感じないので、「コルチゾール」の分泌量は減り、さらにランニングを始める前のレベルまで下がっていきます。
そして、ランニングの習慣をつけると、走っているときの「コルチゾール」の分泌量は次第に増えにくくなり、走り終えたときに下がる量は逆に増えていくのです。
ここからが面白いところで、「運動」を続けていると、運動以外のことが原因のストレスを抱えているときでも、「コルチゾール」の分泌量はわずかしか上がらなくなっていくのです。
運動を続けることで、ストレス全般への耐性がつくということなのです!
神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン)
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンは「神経伝達物質」と呼ばれる脳内の物質で、それぞれが私たちの感情に影響を及ぼしています。
セロトニン:興奮した細胞を鎮めて脳全体の活動を抑制し、悩みや不安を和らげる。心を落ち着かせ、冷静な判断や強い精神力をも促す。
ノルアドレナリン:やる気や注意深さ、集中力を促す。足りないと疲労を覚えたり気持ちが滅入ったりする。
ドーパミン:意欲や活力を促す作用や集中力や意思決定能力の向上にも関わる。
この3つとも「運動」によってその量を増やすことができるのです。
効果は運動を終えた時に感じられ、その状態は1時間から数時間続き、定期的に運動をすれば、分泌される量も徐々に増えていき、そして、効果も運動後の数時間にとどまらず、丸一日続くようになります。
記憶を司る海馬が大きくなる(収縮を抑える)
人間の記憶を司る、記憶中枢に「海馬」と呼ばれている部分があります、ちょうど親指ほどの大きさで、タツノオトシゴに似た形をしているものです。
実は、脳全体や「海馬」は年齢を重ねるにつれて小さくなっており、「海馬」は1年で約1%ずつ小さくなるという研究結果もあったりします。
しかし、ある研究では、持久力系のトレーニングを1年行った被験者はたちの「海馬」が、全く縮んでいなかったこと、それどころか成長して2%ほど大きくなっていたことなどが判明し、「運動」が記憶の定着に効果があるということが提唱されているのです。
当然このような結果は、1回の運動の結果ではなく、1年継続をしたことにより得られた成果なのですが。
運動習慣を手にいれる4つのポイント
運動のメリットを享受するためには「継続」が大事ということをご理解いただけたかと思います。
ここからはいよいよ「運動習慣」を手入れるための4つのポイントをお伝えさせていただきます!
①ポジティブな体験をする(投影バイアス)

まずは“楽しい・嬉しい・面白い”という体験をしましょう!
当たり前のように感じますが、これは人間の作りにおいて理にかなっており、
人間には「投影バイアス」といい、“今感じていることを将来にも当てはめる傾向”があります。(バイアス=偏り、偏見)
・お腹が空いた時にコンビニに行くと、いつもより多く余計なものを買ってしまう。
→「今お腹が空いているのだから、将来もこの状況が続くに違いない」というバイアス
・通い放題のジムの会員になったが、思ったより行くことがなかった。
→「今日来たのだから、これからも沢山くるだろう」という買った時の気持ちを過信するバイアス
私もしょっちゅうあるので、みなさまも一度は経験があるのではないでしょうか?
ある研究では、人がジムに行った回数は、当初予測していた回数の3分の1程度だったそうです。
決意して会員になっても、「投影バイアス」が働いて起こした行動なので、結果的に続けられないのは当たり前とも言えます。結局通えなかった自分に落胆するのではなく、そもそも、こういった時にはバイアスの力が働いて、多めに見積もってしまうものだと考えておきましょう。
ここからが本題で、この「投影バイアス」は逆も当てはまるのです。
例えば、いま体を動かしていない人は、それなりに理由があるはずです。
外に出るのが面倒、運動しても疲れるだけ、寒い暑いから嫌だ、など。こういった今の感情を基に、「(今後も運動が楽しくなることはないと勝手に決め込んで=認知バイアス)運動しない」という行動に出ていることが多いのです。
でも、それが、実際のことではなく、今の気持ちに基づいて将来を予測する、認知バイアスの力が働いているとしたら、もったいないと思いませんか?
では、どうしたら良いのか。
1回で良いので、体を動かすことを「楽しい」「嬉しい」「面白い」と感じ、ポジティブな気持ちを味わうことです。そうすれば、2回目以降も楽しくないというバイアスから、きっと楽しいというバイアスへ切り替わるのです。
何に面白さや楽しさを見出すのか違いがあるので、まずは体を動かすことのポジティブな体験をしてください。下記のように、健康に関係することではなくでもOKです。まずは、そう感じることが何よりのモチベーションになります。
・友達と行って楽しかった
・先生が面白くて好き(かっこいい、かわいい)
・何かをマスターしている実感が湧く
・周りとの密かな競争が楽しい
・見た目が良くなって嬉しい
まずは、「健康」のための義務感を脇に置いて、純粋に体を動かすことや、活動をすることに対してポジティブな経験をしてもらえたらと思います。
②目標を持って記録する

体を動かすことに限らず、記録(セルフモニタリング)をすることのパワーは絶大です。
記録をすることで、結果や目標行動に自分自身の注意を向け、気づきを得ることができるからです。
記録は、日記帳、ノート、スマホでもパソコンなどなんでも良いので、自分の好きな形で体を動かした記録をつけてみましょう。
そして、何より大切なことは、目標に近づいていること、目標を達成し続けていることを、自分で確認できることです。確認をすることが、さらなる次のやる気へとつながります!
また、「目標設定の仕方」や「誇りの気持ちを感じる」ことも健康にポジティブな効果を与えます。
「できるだけ走る」では曖昧です。いつ、どのくらいをどの程度の頻度でやるか。に書き換えてみましょう。
そして、達成感や、何らかの競争で勝ったことなど、自分自身を「誇り」に思えるような機会があったときには、しっかりと記録をしてあげることでモチベーションを上げていきましょう。
自分のその時の気持ちを紙に書き出すということは、とても気持ちの良いものでもあります。
運動の記録だけでなく、日記を書くことについての魅力はこちらの記事にまとめております。
また、目標を達成した時には、小さなご褒美をあげることもいいでしょう。
自分が体を動かすことが楽しみになるようなものを買ったり、ネイルサロンやエステに行くなど、何でも構いません。自分の心が喜ぶ仕掛けを自分自身で作り出してみましょう!
③コミュニティに所属する

運動するときは、「誰かと一緒に」体を動かすのが大切です。
できれば、スポーツのコミュニティに所属するとより良いです。また、チームスポーツに参加することは個人でスポーツをするより健康に良いとう様々な研究結果もあります。
また、高齢者にとっては(高齢者に限りませんが)、健康に良いことに加えて、自分がコミュニティの一部であることを実感できたり、人間関係を築ける場になることもスポーツを続ける動悸となるようです。
・自分で健康だと感じる度合いが高くなった
・うつになるリスクが半減した
・要介護になる確率や転倒する割合が下がったりする傾向がある
これは運動することでの直接的な体への効果だけではなく、人との交流やつながりが生まれることで、健康へのさらなるメリットが生まれるからだと考えられます。
ひとりで行なえるようなランニングやヨガ、ウォーキングなどのスポーツでも、友人たちとグループで行ったり、コミュニティのメンバーになってみてはいかがでしょうか。
どうせ行うのであれば一石二鳥で健康の効果を高められるので効率が良いです。
また、周りの人に、体を動かすことを宣言することも効果的だという研究もあります。
人は自分が言ったことに嘘をつきたくありませんからね。そうすることで、「やらなくてはいけない」という義務感も生まれるようです。
④ルーティーンを守る

どんなに忙しくてもルーティーンはやめない(体を動かす時間は何が何でも守る)ようにしまうしょう。
しかし、体を動かすことが億劫になってしまう言い訳は、忙しい時ほどたくさん出てきます。。
・ジムに行く1時間があったらこの仕事が片付く
・体を動かすと疲れる
・寒くて外に行く気にならない
・今日はちょっと疲れたからおやすみ
体を動かす時間は、むしろ短期的なリフレッシュ効果にも、将来的な健康のためにもプラスになることを忘れないようにしましょう。
体を動かすことをルーティーンにする上で大切なことは、「日常に組み込むこと」と「きっかけを作ること」です。
わざわざ「運動」にしなくても、体を動かすチャンスは日常に溢れています。
子供と遊んだり、庭の草むしり、農作業を行ったりすることも立派な身体活動(運動)です。
・ランチは少し離れたところへ行く
・一駅手前から歩いて通う
・エスカレーターは使わない
・いつもより遠いところにあるトイレを使う などなど
「運動」を行うことを後回しにしがちな人は、初めの1歩を簡単なものにしてしまいましょう!
運動が面倒になってしまう人は、着替えを用意して、着替えて、移動して、運動するという一連の流れの中でやることが多く頓挫してしまうのではないでしょうか。
でしたら、先に準備できるものはしてしまいましょう!
玄関にウェアを用意して出かけるなど、目のつくところに用意だけしてしまうのです。
さらに、運動をするために動き始めるのではなく、とりあえず着替えだけするというルーティンを作れればこちらの勝ちです。大抵の場合、着替えてしまえば出かけます笑
また、〇〇をしたら、〇〇だけやるなどと、行動のきっかけを固定してしまうのも効果的です。
・ウェアを机の上に用意して出かける
・水筒にドリンクだけ作っておく
・朝起きたらウェアを着てしまう
・家に着いて服を脱いだらそのままウェアを着てしまう
・お湯を沸かしてる間にスクワットをする
・歯を磨いたらストレッチをする など
終わりに
最後までありがとうございました。
きっと皆さまは、「運動」することの大事さは元々ご存知だと思います。
まずは、どんな形でもいいので、初めの一歩を踏み出してみてみましょう!!
可愛い、かっこいいウェアを買いに行くところからで構いません。
その後は、いかにして継続をするかです。
そのコツをこちらの記事にしてみましたが、“楽しいという思い込みをもち、記録をつけ、仲間と共に、ルーティン化する”というポイントを胸に、最高の健康を共に手に入れていきましょう!
この世の中は、皆さん非常に忙しくしている印象です。 漠然と心や身体、そして魂までもを削られていくのではなく、『日々メンテナンスをしながら自分が本当に進みたい方向に向かっていっていること』が良い人生なのではないかと私は考えます。 その中で目標に向かって努力をしてもいいし、しなくてもいいし、とにかく自分の心の声をきちんと聞いて、穏やかに日々を過ごすことができればいいなと願います。
私自身もまだまだこれからですが、上段の願いを皆さまと共に叶えられるように、良いものの情報発信を取り組んでまいりますので、ぜひブックマークやSNSのフォローを頂けますと幸いです。
皆様の暮らしが長閑になることを願って。りゅうたろう




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